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死刑執行に関する会長声明
2018.08.10
  2018年(平成30年)7月6日,東京,大阪,福岡及び広島の各拘置所において,計7名の死刑確定者に対し,死刑が執行された。さらに同月26日,東京,仙台及び名古屋の各拘置所において,計6名の死刑確定者に対し,死刑が執行された。
  今回死刑が執行された者の中には,現在再審請求中である者,心神喪失の疑いがある者が含まれていた。後者について,日本弁護士連合会は2018年(平成30年)6月18日,心神喪失の状態に該当し,又はその疑いがある者に対し,死刑の執行を停止するとともに,死刑確定者について,適正手続保障の観点から,法務省から独立した機関において,心神喪失の状態にあるか否かを判定するなどの手続に関する一連の法整備を行うよう法務大臣及び日本政府に対して勧告した。今回の死刑執行はその直後になされたものである。
  国際社会においては,死刑廃止が趨勢となっている。最近では,死刑を廃止し又は死刑の執行を事実上停止している国が142か国に上っているのに対し,死刑存置国は56か国であり,先進国グループであるOECD(経済協力開発機構)加盟国に限れば,死刑制度存置国は日本,韓国及び米国のみ(ただし,韓国は事実上の廃止国)である。我が国は,国連自由権規約委員会や国連拷問禁止委員会等の国際機関からも,死刑の執行を停止し,死刑制度の廃止に向けた措置をとるよう繰り返し勧告等を受けている。
  日本弁護士連合会は,2016年(平成28年)10月7日の第59回人権擁護大会で,「死刑制度の廃止を含む刑罰制度全体の改革を求める宣言」を採択した。この宣言は,日本において国連犯罪防止刑事司法会議が開催される2020年までに死刑制度を廃止し,それと共に,死刑が科されてきたような凶悪犯罪に対する代替刑の導入を検討すること等を国に対して求めたものである。
  言うまでもなく,死刑は基本的人権の核をなす生命を剥奪する刑罰であり,国家による重大かつ深刻な人権制限であって,前記のような国際社会の潮流に反し,死刑の執行が続いていることは極めて遺憾である。
  当会は,今回の死刑執行に対し強く抗議の意思を表明するとともに,死刑の執行を停止し,2020年までに死刑制度の廃止を目指すべきことを要請する。
 
2018年(平成30年)8月10日
岡山弁護士会      
会長  安 田   寛
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