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橋下徹氏の「慰安婦」等に関する発言に対する会長声明
2013.06.12
橋下徹氏の「慰安婦」等に関する発言に対する会長声明
 
 日本維新の会の共同代表であり大阪市長でもある橋下徹氏は,2013年(平成25年)5月13日,(1)戦争時の軍隊に「慰安婦制度」は必要であった,(2)沖縄海兵隊司令官に風俗業を活用して欲しいと述べたとの発言をした。
 日本国憲法13条は,国家は国民の人権を尊重すべきことを定める。そして,同14条及び24条は両性の本質的平等を定め,さらに女子差別撤廃条約は,女性の尊厳が男性と等しく尊重されるべき旨を定めている。
 橋下氏の今回の発言は,これら憲法及び女子差別撤廃条約等が尊重する女性の尊厳を踏みにじるものである。
 すなわち,橋下氏による「慰安婦制度」が必要であったとの発言は,「慰安婦制度」が国家の関与の下で女性を性の道具として扱った,女性の尊厳を著しく損なう重大な人権侵害であったことを看過し,「慰安婦制度」を正当化する一部の不見識な主張を助長する不用意な発言であり,当時慰安婦として人権を侵害された女性たちの名誉と尊厳をさらに傷つけるものである。
 さらに,沖縄海兵隊司令官に風俗業を活用して欲しいと述べたとの発言は,今日の沖縄において,女性の性を国家が軍隊のために利用することを容認し正当化する発言であり,特に米軍兵士による性的暴行事件が度々問題となっている現状において,沖縄の女性をはじめすべての女性の尊厳を傷つけるものである。
 これらの発言に対し,橋下氏は,2013年(平成25年)5月27日,「私の認識と見解」と題する文書において弁明し,「女性の尊厳は,基本的人権において欠くべからざる要素」であり,「日本兵が『慰安婦』を利用したことは,女性の尊厳と人権を蹂躙する,決して許されないもの」であることを認め,風俗業を活用して欲しいとの発言については「アメリカ軍のみならずアメリカ国民を侮辱することにも繋がる不適切な表現でしたので,この表現は撤回するとともにおわび申し上げます。」と述べた。
 しかしながら,橋下氏は,(1)いまだ軍隊に「慰安婦制度」が必要であったとの発言を明確に撤回しておらず,(2)風俗業を活用して欲しいとの発言については撤回し,撤回理由においてアメリカ国民への配慮を見せるものの,かかる発言により沖縄の女性をはじめすべての女性の尊厳を傷つけたことへの配慮が見られず,また,(3)国政政党の共同代表並びに地方公共団体の首長として公権力を行使する立場にある公人である自らがかかる発言を行ったことによって傷つけた慰安婦及びすべての女性への謝罪を行っていない。
 当会は,基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命としており,全ての時及び場所において「慰安婦制度」ないし軍隊のために女性の性を利用する行為が決して許されない重大な人権侵害であることを確信する。その上で,橋下氏に対し,これらの発言をしたことを強く非難するとともに,当時慰安婦として人権を侵害された被害女性及び沖縄の女性をはじめすべての女性に対して謝罪することを強く求めるものである。
 
2013(平成25)年6月12日
 
 岡山弁護士会           
会長 近 藤 幸 夫
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