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死刑執行に関する会長声明
2012.04.02
死刑執行に関する会長声明
 
 2012(平成24)年3月29日、東京拘置所において1名、広島拘置所において1名、福岡拘置所において1名の合計3名の死刑確定者に対して死刑が執行された。
 当会は、死刑制度の存廃を含む抜本的な検討及び見直しを行うまでの一定期間、死刑の執行を停止するよう、再三政府に対し要請してきた。
 にもかかわらず、1年8か月間中断していた死刑の執行が再開されたことに対し、深い憂慮の念を示すとともに、強く抗議する。
 国際社会においては、死刑廃止が潮流となっている。日本政府は、国連関係機関からも、死刑の執行を停止し、死刑制度の廃止に向けた措置をとるよう繰り返し勧告を受けている。
 日本弁護士連合会は、2011(平成23)年10月7日に「罪を犯した人の社会復帰のための施策の確立を求め、死刑廃止についての全社会的議論を呼びかける宣言」を決議し、「直ちに死刑の廃止について全社会的な議論を開始し、その議論の間、死刑の執行を停止すること」などを求めている。
 当会においても、2011(平成23)年5月28日に憲法記念県民集会「いま、「死刑」を考える」を開催し、約200名の参加を得た。
 このように、死刑の存否をめぐって社会全体で議論がなされている状況の中、死刑執行が再開されたことは極めて遺憾である。
 また、議論の前提となる死刑執行の基準、手続、方法等死刑制度に関する情報は現在においてもほとんど公表されていない。昨年、当会の実施した上記集会のアンケートにおいても、「死刑制度について全く知らず、そういうことを知っていかないと、裁判員もできないと思う。」「公にされていない死刑制度についてもっと公開してほしいと思います。」等死刑制度に関する情報公開を求める意見が寄せられている。
 法務省内部で行われてきた「死刑の在り方についての勉強会」が終了し、その報告書が公表されたが、死刑制度に関する新たな情報の公開を伴うものではなく、死刑制度賛成論・廃止論の論点整理にとどまっており、到底、死刑の廃止について全社会的議論がなされているとは言えないことは明らかである。
 当会は、改めて政府に対し、死刑の執行を停止し、わが国における死刑確定者の処遇、死刑執行対象者の決定手続と判断方法、死刑執行の具体的方法とその問題点等に関する情報を開示し、死刑存廃について国民の広範な議論を踏まえた上で、死刑制度の見直しを検討するよう、重ねて強く要請するものである。
 
 2012(平成24)年4月2日

                                              岡山弁護士会 
                                                会長 火 矢 悦 治
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